痛みの評価の 位置づけ
医療機関を訪れた時に痛みの評価をしたことがある人もあります。病院ではあまり行っていないようですが、痛みへの詳しい質問です。
あまりに詳しく尋ねるので、「そこまで必要ないのでは?」と感じる方もおられます。
痛みは個人に属するものなので、客観的に我々が把握するのに必要な要素なのです。
しかしあまり毎回詳しく伺うのは良くないようですね。
こんな研究があります。
2001年以降、疼痛を脈拍・体温・呼吸数・血圧に次ぐ5番目のバイタルサインとして日常的に評価しようとする動きがある。
しかし、腰痛疾患を対象とした場合は、医療の対象化・過剰検査・過剰治療という悪影響を生じる可能性が高い。http://1.usa.gov/rpSmeO
初診時ならまだしも受診の度に痛みの強さを評価していたら患者は患部に注意を集中してしまいます。
これでは痛みに対する感受性が高まって慢性化する恐れがあります。
最近○HKの朝の番組で、高齢の方がラジコンを趣味にすることで腰痛が劇的に治ったという番組があったといいます。
痛みに着目しなくなって、楽しい趣味で脳内麻薬が放出されるようになったと考えられます。
この認知的な部分というのは実際に痛みがある方には理解しがたい部分でもあるのですが、繰り返しお伝えするようにはしています。
それは回復した時に再発しない為の大きな要素になるからです。
当院でも痛みの評価は、「悪化した時に振りかえる指標」、「感覚的な痛みの評価」の二つの為に初診時に細かく伺います。
以前の反省も踏まえててのことです…