少しずつ変化する各国のスタンス
ご存じの方も多いと思いますが、世界的には医療用大麻(マリファナ)の有用性を認める国々が増加しています。日本では批判的な意見が多いですが、娯楽用としても認可される州がアメリカやニュージーランドなどで増えています。
たしか2023年ドイツでも嗜好用として合法化されるという記事を読みました。
特にマリファナを推奨しているわけではありませんが、中立な立場から何が言えるかを探っていきたいと思っています。
まず良い悪いは置いておいて、世界の現状としてニュージーランドでは、大麻吸引後の自動車運転を違法にするかどうかを議会で議論しているところで、より安全な社会構築のためにが智慧を出し合っています。
日本でも2021年に医療用においては許可されることになった大麻使用。てんかん発作などに有効であることが医学的に明らかなため欧米に遅れて法制化されました。
これらの経緯にいくまでに過去には様々な見地から研究がされています。今日ご紹介するのは長期間の大麻吸引が肺機能に影響するのか調べられた研究です。
20年間のデータ
そこで海外の、医学専門誌では大麻吸引がどれくらい肺機能に影響を及ぼすかの研究まで行われています。今回の研究は、 5115人を対象に、大麻喫煙と肺機能の関連を20年間の縦断的研究で調査されたようです。
1秒努力呼気肺活量(FEV1)と強制肺活量(FVC)を測定して、月に2~3回の少量吸引では肺機能に全く問題ないとのこと。
逆に少量喫煙では肺機能は増加しているようです(1喫煙年当たりFEV1は+13mL、FVCは+20mL)
そして少量のたばこ喫煙は、肺機能を低下させているそうです。
しかし大麻の大量喫煙では肺機能の低下が見られていますので、この研究ではあくまでも月に2-3回の吸引ということでは肺機能が良くなるらしい。
カナダのオンタリオ州での運転に関する調査
カナダのオンタリオ州では学生が大麻吸引後に運転をするかどうか、危険かどうかの認識に関するアンケートです。
この調査では過去に大麻吸引後の運転は危険であるとの報告もあるが、学生個人が「大麻吸引後にも運転技術に変化はない」という認識の学生も一定数おり、そのことが問題であるとしている。オンタリオ州では継続して学生の認識と薬物使用について調査を続ける必要があるとしています。
これも冒頭記述しましたように、ニュージーランドが行っているように運転の部分に関して法規制をするようになるのかもしれません。
アメリカでもスタンスはさまざま
社会の変化として大麻自体が容認、認可されつつあるところですが、アメリカでも州によってスタンスが異なりますし、実際のはさまざまな事象も発生しているようです。米国内の毒物管理センターが受けた電話での相談件数は、過去18年間で6万7,369件に上っており大麻使用に関する相談も150%に増えているようです。
多様性が叫ばれる世の中ですので、いろいろな意見があって良いと思います。
さまざまな角度から考え、より住みやすい社会にしていきたいものです。
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