運動を一生懸命しても痩せられない理由が分かった!?
そこそこ運動しているのに、一向に体重が減ってこないのは身体が運動量の増加に適応して省エネ状態になろうとするから、かもしれないという報告。
米国ニューヨーク市立大学による研究。
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以下引用抜粋
私たちの身体は、運動量の増加に適応するようになっている。そのため、身体をより多く動かしても、残念ながらエネルギー消費量が増えるとは限らないという。今回の結果は、毎日のエネルギー消費における身体活動の効果を考え直す時が来たことを示している。さらに、ダイエットの目標をサポートするうえでの食事と運動の重要性を、改めて知らせるものだ。
「運動は、健康にとって本当に大事なものです。私たちの研究は、運動が身体と心を健康に保つというエビデンスを揺るがすものではありません。ただ、体重管理や不健康な体重増加を防ぐためには、食事にも重点を置く必要があることが示されたのです。」とニューヨーク市立大学のポンツァ氏は話している。大規模な比較研究によって、非常に活動的に生活している人たちのエネルギー消費は意外にも、座位時間の長い人たちと同程度であることが示されたという。
「アフリカのハッツア族は信じられないほど活動的です。(狩猟民族)毎日長い距離を歩き、ハードな肉体労働をたくさんしているのです。このような高い身体活動レベルにも関わらず、彼らのエネルギー消費はヨーロッパや米国などの現代的な生活様式で暮らす人たちと同程度だったのです。本当に予想外でした。
このことから、活動量とエネルギー消費の関連について考えるようになりました。」 とのこと。
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食事が関係しているのは当たり前っちやあ、当たり前の気がしますが、エビデンスです(キリッ)と言えば納得する方も増えるかも。
そこそこ運動しているけど痩せない、とか、なかなか痩せない、水を飲んでも太る などと表現される方は
なんだかんだでそこそこ食べてらっしゃいますものね。エコの時代ですから燃費のいい身体を作りたいものです。
うつ病への運動介入は医療従事者とともにがポイント
医療現場は大変です
うつ病患者への運動介入で脱落させないコツは医療従事者とともに行うことのようです。
システマティックレビューとメタ解析を行ったところによると、
主な結果は
・うつ病患者1,720例 52の運動介入における脱落率を報告したRCT 40件が含まれた。
・ベースラインの抑うつ症状の高さは高い脱落率を予測し、その一方で、理学療法士、運動療法士による介入は、低い脱落率を予測した。
・脱落率の比較メタ分析では、コントロール群よりも運動群で低かった(OR 0.642、95%CI:0.43~0.95、p=0.02)
「運動はうつ病患者にとって忍容性が高く、RCTにおける脱落はコントロール群より低い。このように、運動は実行可能な治療法であり、とくに運動に関する特別な訓練を受けた医療従事者による実施が重要である」とまとめている。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26551405
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日本の現状ですと、中、軽度のうつ病と判断した場合「それでは運動療法を処方しますから、あちらの理学療法士の先生から指導を受けてください、また2日後に来てください」という風にはならない。
まずは諸外国ではこのようなことが普通に行われていて、有効であるが故にその効果を確かめる研究もおこなわれている。
少なくともこのような情報を先ず持っていてほしい。
選択肢を増やすことは、リスクを避ける上では大切なことです。
6年前に中等度の鬱までなら通常は抗うつ薬は必要ないとの大規模研究で結果が出ています。
1995年のWHOの調査では、抗うつ薬を使用しなかったグループの方が回復するという皮肉な結果が出ています。
これは腰痛治療にも似たところがありますね。腰痛は腰の問題ではなく、うつ病は脳の問題ではないということです。