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ヘルニアと鬱の関係

ヘルニアと鬱

ヘルニアと鬱状態の関係について調べていらっしゃる方も多いようですから、科学的な情報を記しておいきます。

ヘルニアは状態

まずヘルニアというのは状態を表している言葉です。herniate(する)で飛び出るという意味です。

状態を表す言葉ですから痛みや痺れを表しているわけではありません

例えば鼠径ヘルニア(そけいへるにあ)というのがあります。高齢者で大腿部の付け根の鼠径部がプクッと出ている方がいます。けれど痛みはないことも多い。

腰や首のヘルニアに関しても痛みが無い人が半分いる。これを無症候性のヘルニアと言います。例えば下の論文。30年前にそのようなことが解かっています。

1984年発表の医学論文です 30年まえですよ30年前

21~80歳までの腰痛未経験者52名を対象にCATスキャンで腰部椎間板を分析した
結果
年齢に関わらず35.4%に何らかの異常が検出され、40歳未満の19.5%に、40歳以上の26.9%に無症候性椎間板ヘルニアを確認
http://1.usa.gov/mBTclS

無症候性のヘルニアというのは、症状がないのに、椎間板が飛び出ている状態のことです。ヘルニアです。

何が言いたいかというと、ヘルニア自体は腰痛や痺れの原因ではないことが科学的に証明されているということです。知らない人多いけど。(数パーセントのヘルニアは排尿困難など実際に神経を押して危険を伴うことがあります。)

鬱は社会との関係

鬱というのは脳の機能低下なのですが、鬱や不安があると慢性的な痛みが協調されることが解かっています。抑鬱状態というのは脳の扁桃体という部分が過敏になっています。

なぜ脳が機能低下するかというと、そのような使い方になっているからです。

だれも好き好んで、鬱になる使い方はしていないとは思いますが、敢えてそのような表現をしましょう。

脳というのは解かっていないことも多いですが、私自身は環境に対するレスポンスだと考えています。環境というのはその方をとりまいている様々な事です。

23区で環境を考える

例えば東京23区ですと足元はすべてアスファルト、空き地も殆どなくギスギスした居住空間となります。歩行時に足元からの入力は単一的な刺激になります。

そのような中で経済発展もないまま、規制が強化されつづけ、メディアのトップニュース、ヤフコメ情報はネガティブなものばかりで不安を煽られ、消費を促され続け、ちょっとしたことでディスりあっているような社会環境です。

多くの方は扁桃体がビンビンに刺激され、鬱になるのが自然なレスポンスではないでしょうか。そのような社会との関係で生きている人が多い。

一つの研究によると腰痛の無いタンザニアのハザ族より10倍も不安である日本人。狩猟民族より10倍不安なんですよ。

加えて周囲との人間関係が悪化したり、会社でのノルマがきつかったりと人間的でない状況になりやすい日本、また友人関係、恋愛関係等がトリガーになることもあり得ます。

うつ病治療を受ける八千人を対象に行われたアメリカでの研究では、その四分の一が臨床的にはうつ病ではなく、例えば誰かと死に別れたなど、人生の中で当然のこととして起きる出来事を経験していたにすぎなかったことがわかっている

ですから多くの方の状況はというと、「腰痛や痺れが出たから病院で画像診断を受けたらヘルニアが見つかった。しかしヘルニアと腰痛は因果関係がほぼ無いです。」

腰痛と鬱病というのは関係しています。腰の問題だけではないことが慢性腰痛では特に明らかです。

■重量物の運搬・前屈み・腰をひねる・振動を伴う仕事が腰痛の危険因子とはいえない。ストレス・遺伝・幼少期の環境などの心理社会的因子も評価しなければ肉体労働と腰痛の因果関係は解明できない。http://1.usa.gov/VbSili http://1.usa.gov/WKS6G0

腰痛の評価は心理社会的要因を評価する必要があります。

■腰椎手術予定の患者122名に心理テストを実施し、疼痛・機能障害・就労状況を1年間追跡調査した結果、心理的苦痛(不安や抑うつ)が少ないほうが疼痛改善率も職場復帰率も高かった。心理的苦痛は慢性腰痛の治療成績を左右する。http://1.usa.gov/WKVUXT

ですから、足に痺れがあったり、腰痛があるひとの半分は画像診断をすればヘルニアが見つかり=まったく無症状の人も半分はヘルニアが見つかる

そのように体が痛い状態の人は、社会的にも何かしら痛い状態であることが科学的に判明しています。

これがヘルニアと鬱との関係です。

ヘルニアの程度のあれこれ(画像所見の意味)

ヘルニアの時の画像所見は気にするな

現状脚や腕に痺れがあって整形外科を受診した場合、好ましくない診療の流れとして
腰痛→X線異常なし → MRI ヘルニア確認 →程度の説明 →場合によっては手術ですね~

こんな感じが最近の流行りの診断傾向のようでしたが、漸く様子が変わってきました。
(いまだにこんなことをやっている所もあるようですが…)

以前は即手術の選択もあったようですが、最近はそこまでエグイ内容の方は少ないようです。全く心配する必要がないです。今回のNHKスペシャル『腰痛革命』をご覧になった方は、番組内で整形外科医の先生が説明されていたのをご覧になったと思います。

当ブログで何度も何度もお伝えしていますが、そもそも痺れがあっても基本的には画像診断はしない方が望ましいです。(年齢や状況にもよりますが)

で今回お伝えしたいのは、あなたが説明された追加板ヘルニアの大きさやタイプってのは、腰痛や足の痛みの度合いとは無関係だということです。

 

腰下肢痛患者246名を対象にMRI所見と保存療法の治療成績について2年間追跡した結果、椎間板ヘルニアは腰痛患者の57%、下肢痛患者の65%に検出されたものの、治療成績とヘルニアのタイプ、大きさ、活動障害は無関係だった。
http://1.usa.gov/tZmk9p

画像検査で認められる椎間板ヘルニアのタイプやその大きさは、症状や治療成績とは無関係だという証拠です。それでもとりあえずMRIを取ってもらう、という方も少なくないです。

この辺りはオーストラリアや欧州で行われているメディアキャンペーンを日本でも行う必要があります。日本でいうと公共広告機構や日本政府が「脚の痺れがあっても心配は要りません」というような広告をバンバン出す。

有名人を使ってコマーシャルに出てもらうわけです。これだけでどれくらい医療費を削減できるのか。

オーストラリアのビクトリア州で「腰痛に屈するな」という大規模なメディアキャンペーンを実施し、近隣のニューサウスウェールズ州と比較した結果、次の点が明らかとなった。http://1.usa.gov/mQ628Ohttp://1.usa.gov/qTkwry

キャンペーン群の医療費は20%減少した。すなわち、正しい情報提供だけで33億円を超える経費(労災補償費と医療費)を削減できたのである。日本でできないはずがない。http://1.usa.gov/mQ628Ohttp://1.usa.gov/qTkwry

心理テストが一番 脚の症状と関係している

欧米のガイドラインでは足の痺れがあっても「まずは安心して様子をみましょう」という診療の流れになります。画像診断はするとしても数か月先のようです。なぜか?

あまり意味がないことが統計的に判明しているからです。つまり上記のNHKの映像にあるように、自然に治ります、人間の身体ですから。

■椎間板ヘルニアに対する手術に関する論文81件を厳密に検討した結果、椎間板ヘルニアの手術成績は短期的に見れば良好だが長期的に見れば保存療法とほとんど変わりがなく、心理社会的因子の影響を強く受けていることが確認された。http://1.usa.gov/q1HPOA

■腰下肢痛を訴える椎間板ヘルニア患者84名を対象に、画像所見、理学所見、心理テスト(MMPI)と手術成績との関係を調べた結果、手術成績と最も関係が深かったのは、画像所見でも理学所見でもなく心理テストだったことが判明。http://1.usa.gov/qMXXcm

欧米では痺れがあってもカイロプラクティックのような保存療法が第一選択というのがガイドラインに沿った流れです。そして上記のような説明を1時間かけて行う。医師の診療報酬はそのような制度になっている。

1人の患者さんに1時間かけても経営がなりたつ、尚且つ公的な医療費は削減できる。なぜ日本ではやらないのか??

他の社会問題とどうようの仕組みだと考えて頂ければ、正解だとおもいます。

※すべての痺れはレッドフラッグ(生命に危機が及ぶもの)がないものが前提になります

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